令和4年 労働安全衛生調査(実態調査)結果(厚生労働省)

厚生労働省発表

仕事や職業生活における不安やストレスに関する事項

仕事や職業生活に関する強いストレス

厚生労働省により令和5年8月4日に公表された「令和4年労働安全衛生調査(実態調査)」によれば、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安、悩み、ストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は82.2%となっています。令和3年調査では53.3%であったため、今回の結果は、大幅に悪化したものとなっています。

その要因については、第1位が「仕事の量」で36.3%、第2位が「仕事の失敗、責任の発生等」で35.9%、第3位が「仕事の質」で33.6%という結果になっています。

要因を男女別に分けると下記の結果になっており、対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)が男性よりも女性の方が高くなっています。
★男性
第1位:仕事の量(39.6%)
第2位:仕事の失敗、責任の発生等(38.2%)
第3位:仕事の質(29.3%)

★女性
第1位:仕事の失敗、責任の発生等(34.9%)
第2位:仕事の量(34.0%)
第3位:対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)(30.7%)

また、仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがあると回答した人を就業形態別で示し、最も高い割合の就業形態を1位とした場合、1位から4位の組み合わせは下記のようになっています。

1位:正社員(86.2%)
2位:パートタイム労働者(65.9%)
3位:契約社員(62.6%)
4位:派遣労働者(56.9%)

ストレスについて相談できる人の有無等

現在の自分の仕事や職業生活でのストレスについて相談できる人がいる労働者の割合は91.4%となっています。令和3年調査では92.1%でした。

相談できる相手では、「家族・友人」が68.4%と最も多く、次いで「同僚」が68.0%となっています。男女別では、「家族・友人」が男性が65.4%、女性72.6%となっており、「同僚」が男性68.0%、女性が67.8%となっています。

メンタルヘルス対策に関する事項

メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者又は退職した労働者の状況

過去1年間(令和3年11月1日から令和4年10月31日までの期間)にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者又は退職した労働者がいた事業所の割合は13.3%となっています(令和3年調査は10.1%)。

このうち、連続1か月以上休業した労働者がいた事業所の割合は10.6%(令和3年調査は8.8%)、退職した労働者がいた事業所の割合は5.9%(令和3年調査は4.1%)となっています。また、メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者の割合は0.6%(令和3年調査は0.5%)、退職した労働者の割合は0.2%(令和3年調査は0.2%)となっています。

メンタルヘルス対策への取組状況

メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は63.4 %(令和3年調査は59.2%)となっています。なお、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所についての取組内容(複数回答)は以下のようになっています。

第1位:ストレスチェックの実施(63.1%)
第2位:メンタルヘルス不調の労働者に対する必要な配慮の実施(53.6%)
第3位:職場環境等の評価及び改善(ストレスチェック結果の集団ごとの分析を含む)(51.4%)
第4位:メンタルヘルス対策に関する事業所内での相談体制の整備(46.1%)
第5位:メンタルヘルス対策に関する労働者への教育・研修・情報提供(37.0%)

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令和4年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概要